東京, 3月5日, /AJMEDIA/
将棋の女流タイトル戦「女流王座戦」五番勝負の第3局が東京で行われ、福間香奈女流五冠(33)が挑戦者の西山朋佳女流三冠(29)に勝って、出産のための休場から復帰後初めてタイトル戦を制し、4連覇で防衛を果たしました。
「女流王座戦」五番勝負は、2月中旬に出産のための休場から復帰した福間女流五冠が、ここまで2連勝と防衛に王手をかけていました。
第3局は東京 渋谷区の「将棋会館」で午前10時から始まり、先手、後手ともに「飛車」を横に動かす「相振り飛車」の戦型で序盤の戦いが始まりました。
先手の福間女流五冠は、積極的に攻めの手を繰り出して形勢を有利にし、相手玉を追い詰めます。
西山女流三冠は、攻めを振り切ろうと相手陣地に駒を進めますが、かわしきれず、午後6時36分、195手までで投了しました。
この結果、福間女流五冠が3連勝で、休場からの復帰後初めてタイトル戦を制し、4連覇で防衛を果たしました。
福間女流五冠は、去年の女流タイトル戦で体調不良による不戦敗が続き、挑戦者として臨んだ「白玲戦」と「女流王将戦」では不戦敗でのタイトル戦決着となっていました。
福間女流五冠は現在、防衛がかかる女流タイトル戦「倉敷藤花戦」に臨んでいるほか、3月8日に開幕する「女流名人戦」でも防衛を目指します。
福間女流五冠「盤面に集中できた 好きな将棋が指せて幸せ」
福間女流五冠は対局のあと取材に応じ、「今回のシリーズはどの将棋も1手1手考えて指せたと思います。出産があって対局できるかどうか分からないという状況だったので、周りの方に支えていただいて対局できることはありがたいなという気持ちで指していました。勝負ではありますが、よけいなことは考えずに盤面に集中できたと思います」と振り返りました。
そのうえで「家族の理解があって好きな将棋を指せているのですごく感謝していますし、将棋が指せて幸せです。実戦不足や肉体的な疲れという面では不安はありますが、その分、対局できるのが楽しみで指しているので、モチベーションとしてはすごくいい状態かなと思います」と喜びを語っていました。