東京, 12月24日, /AJMEDIA/
今季の米大リーグで大活躍だったドジャースの大谷翔平。54本塁打と59盗塁で史上初のシーズン「50―50」を達成してワールドシリーズ優勝も遂げ、オフには満票で2年連続3度目の最優秀選手に輝いた。球界の主役であることを強く印象付けた一年になった。
大リーグでは1947年にジャッキー・ロビンソンが黒人初の大リーガーになって以降、ハンク・アーロンやウィリー・メイズ、バリー・ボンズら多くの黒人選手がスターとなってきた。同じマイノリティーであるアジア人の大谷が大リーグの顔になったことを、黒人リーグ野球博物館(ミズーリ州カンザスシティー)のボブ・ケンドリック館長は「野球界にとって素晴らしいこと。野球が国際的なスポーツであることの証し。彼の成功は本当にうれしい」と喜ぶ。
大谷は100年前にプレーしていたベーブ・ルースと比較されることが多いが、黒人リーグには2人と同様に投打の二刀流で活躍した選手が大勢いた。大谷が両面で成功を収めたことで、それらの歴史が脚光を浴びた面もある。ケンドリック館長は「大谷のおかげで、黒人リーグについて話す機会が増えた。素晴らしい歴史の扉を開けてくれた」と実感を込める。
ロビンソンが大リーグに挑戦した当時、黒人リーグのレベルを疑問視する声も少なくなかったという。「黒人リーグの選手と同じように、大谷は(二刀流に対する)懐疑的な見方を覆した。過去の偉大な選手たちからトーチを受け継いでいる」。ケンドリック館長は大谷の活躍に伝説的なプレーヤーの姿を重ねている。