東京, 8月19日 /AJMEDIA/
半導体の生産に活用される有機フッ素化合物「PFAS」の有害性が指摘される中、日本の半導体関連メーカーは、PFASを使わない素材の開発を進めています。
有機フッ素化合物「PFAS」は、熱に強いことなどから半導体の生産などに活用されていますが、近年は有害性が指摘され、ヨーロッパでは規制の強化に向けた議論も行われています。
こうしたことから日本の半導体関連メーカーは、PFASを使わない素材の開発を進めています。
このうち半導体を製造する際に保護するフィルムを生産している「東レ」は去年、PFASを使わないフィルムを開発しました。
柔らかく強度のあるポリエステルを活用し、量産も始めているということです。
開発に携わった東レフィルム研究所の長田俊一所長は「新しい材料で環境負荷の少ない製品の提案をしていきたい」と話していました。
また、「DIC」は、半導体の基板となるシリコンウエハーに回路を作る際に使う界面活性剤にPFASを使わない新たな製品を開発しました。
このほか「三菱ケミカルグループ」や「三井化学」も別の用途で活用している素材を半導体分野に応用しようと研究を急ぐなど、事業や開発の戦略を見直す企業が相次いでいます。