東京, 9月29日, /AJMEDIA/
自民党の石破茂新総裁は30日、新たな党執行部を決定する。副総裁に無派閥の菅義偉前首相(75)、総務会長に麻生派の鈴木俊一財務相(71)を起用。閣僚人事では、財務相に加藤勝信元官房長官(68)、防衛相に中谷元・元防衛相(66)を充て、外相に岩屋毅元防衛相(67)を調整している。臨時国会が召集される10月1日の首相指名を経て、同日中に石破内閣を発足させる方針だ。
党役員は、政調会長に旧岸田派の小野寺五典元防衛相(64)、国対委員長に旧森山派の坂本哲志農林水産相(73)を充てる。麻生太郎副総裁(84)を最高顧問で処遇。既に森山裕総務会長(79)が幹事長、総裁選で3位だった無派閥の小泉進次郎元環境相(43)が選対委員長に内定している。
閣僚では、武藤容治衆院議員(68)を経済産業相、小里泰弘首相補佐官(66)を農水相、城内実副幹事長(59)を経済安全保障担当相に起用。浅尾慶一郎参院議院運営委員長(60)を環境相、伊東良孝衆院議員(75)を地方創生担当相、三原じゅん子参院議員(60)をこども政策担当相、伊藤忠彦氏を復興相に充てる。
福岡資麿参院政審会長(51)を厚生労働相、阿部俊子文部科学副大臣(65)を文科相で調整。坂井学元官房副長官(59)と赤沢亮正財務副大臣(63)の入閣が固まり、平将明衆院議員(57)の起用を検討している。いずれも初入閣となる。
旧岸田派の林芳正官房長官(63)と公明党の斉藤鉄夫国土交通相(72)は続投させる。復興相には御法川信英国対委員長代理(60)の起用を検討していたが、見送った。関係者は御法川氏が選挙運動に専念したいと辞退したとしている。
固まった陣容を見ると、石破、菅、森山3氏で政権の骨格を形成。岩屋氏は総裁選で石破陣営の選対本部長を務め、赤沢、平両氏は旧石破派のメンバーだった。小泉氏と三原氏は菅氏に近い。城内氏は坂本氏と同じ旧森山派に所属した。
一方、石破氏が処遇を明言した総裁選候補のうち、高市早苗経済安保担当相は党総務会長を固辞。小林鷹之前経済安保担当相は広報本部長を打診されたが、「仲間を優先してほしい」と辞退した。
政務の官房副長官に橘慶一郎衆院議員(63)、青木一彦参院議員(63)、事務の副長官に佐藤文俊元総務事務次官(67)も固まった。