初対決はハリス氏「勝利」 トランプ氏、いら立つ場面も―米大統領選テレビ討論会

東京, 9月11日 /AJMEDIA/

 米民主党のハリス副大統領(59)と共和党のトランプ前大統領(78)による初の大統領候補テレビ討論会が10日、東部ペンシルベニア州フィラデルフィアで行われた。両氏は経済や移民、人工妊娠中絶などを巡って激しい応酬を展開。終了後の緊急世論調査によると、ハリス氏が討論会で「勝利」したとの見方が広がっている。

 大統領選の投開票日が11月5日に迫る中、討論会は終盤戦のヤマ場。次回以降の討論会の日程は決まっておらず、今回が最後となる可能性もある。

 討論会はABCテレビが主催し、2回のCM休憩を挟んで90分超、無観客で行われた。ハリス氏が攻勢を強めると、トランプ氏はいら立ちを隠せず、早口で主張をまくしたてる場面が目立った。終了後にCNNテレビが実施した調査では、討論会の勝者について、63%が「ハリス氏」と回答。「トランプ氏」は37%にとどまった。

 討論は開始直後から最後まで、互いを非難する展開となった。ハリス氏は「(トランプ氏は)私たちを過去に後戻りさせようとしている」と批判。トランプ氏はハリス氏を「史上最悪の副大統領だ」と酷評した。

 妊娠中絶を巡り、ハリス氏が「トランプが返り咲けば全国レベルで禁止令を出す」と指摘すると、トランプ氏は「うそだ」と強く反論。トランプ氏は不法移民対策でハリス氏の対応をやり玉に挙げたが、「(中西部)オハイオ州では移民が住民のペットを捕まえて食べている」と根拠に乏しい主張を繰り広げ、司会者からたしなめられる場面もあった。

 トランプ氏は討論会終了後、記者団の取材に応じ「素晴らしい夜だった」と強弁した。ただ、「明らかに不公平だった」と司会者2人への不満もにじませた。一方、ハリス氏は終了後に参加した集会で「われわれはペンシルベニアで勝つ」と自信を示した。

 各種世論調査で両氏の支持率はほぼ互角で、とりわけ結果を左右する可能性が高いペンシルベニアなど激戦7州で激しく競り合っている。6月にCNNが主催した討論会では、トランプ氏と対決したバイデン大統領(81)が精彩を欠き、選挙戦撤退に追い込まれた。

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