冬のユース五輪 韓国で19日開幕 日本は5競技に69選手出場予定

東京, 01月19 /AJMEDIA/

若手アスリートが出場する冬のユースオリンピックが韓国で19日開幕します。大会には日本から69人の選手が出場する予定で、世界の舞台での飛躍のきっかけをつかめるかどうかが注目されます。

ユースオリンピックは、15歳から18歳までのアスリートの育成を目的に4年に1回開かれていて、冬では4回目となるカンウォン大会が、19日に韓国で開幕します。

冬のユースオリンピックがアジアで開催されるのは初めてで、大会は2018年のピョンチャンオリンピックの会場の多くを使って来月1日までの14日間の日程で行われ、7つの競技、81種目に世界およそ80の国と地域からおよそ1900人が参加する見込みです。

日本からは5つの競技にあわせて69人の選手が出場する予定で、フィギュアスケートの男女のシングルやスピードスケートなどでメダル獲得が期待されています。

ユースオリンピックは、競技だけでなく、アスリートとして必要な知識や心構えなどを学ぶプログラムを受けることも求められていて、若い選手たちにとって貴重な経験を積む機会となります。

過去の大会で活躍した日本選手の中には、その後オリンピックなどの国際舞台で活躍を続けている選手もいて今大会でも若手アスリートが今後の飛躍のきっかけをつかめるかどうかに注目です。

今大会の注目選手は
今大会の日本選手団は今月16日の時点で69人が出場する予定です。

このうちフィギュアスケートはいずれも去年、ジュニアのグランプリファイナルで優勝した女子シングルの島田麻央選手と男子シングルの中田璃士選手に金メダル獲得の期待がかかります。

島田選手はトリプルアクセルや4回転トーループなどの大技が持ち味で、大会に向けて「将来はオリンピックに出たいと思っているので、その第一歩としてしっかり良い演技をしたい。もちろんメダル獲得を目指すがそれにとらわれず、自分の演技をしたい」と話しています。

このほか、スピードスケートの女子500メートルに出場する笹渕和花選手は中学生で39秒台の記録をマークした注目の16歳で、女子1500メートルでインターハイを1年生で制した小島楓選手とともに、メダル獲得に期待がかかります。

ピョンチャンオリンピックの女子500メートルで金メダルを獲得した小平奈緒さんを憧れの存在とする笹渕選手は「憧れの小平さんが金メダルを獲得した場所で私も金メダルを獲得したい」と意気込みを話しています。

そして、スノーボード女子スロープスタイルとビッグエアには、北京オリンピック銅メダリストの村瀬心椛選手の妹で両種目でジュニアの世界選手権を制した経験のある由徠選手が出場します。

ユースオリンピックでは2012年の第1回大会で、スキージャンプ女子の高梨沙羅選手が金メダルを獲得しました。

また、2020年に行われた前回大会ではフィギュアスケートの男子シングルで当時16歳だった鍵山優真選手が金メダルを獲得し、その後、2人はオリンピックでもメダリストになるなど、国際舞台で活躍を続けています。

2年後の2026年にはミラノ・コルティナダンペッツォで冬のオリンピックが開催されます。

今回のユースオリンピックで国際大会での活躍の第一歩を踏み出すアスリートが現れるか注目です。

大会の目的は
ユースオリンピックは、競技の結果を競うだけでなく若いアスリートの教育を目的としています。

選手村では各国の文化交流が行われ、メンタルヘルスやキャリアデザインなどについて幅広い知識を身につけるための学習機会が用意され出場する選手たちはそうしたプログラムを受けることが義務づけられています。

大会期間中には国際大会の経験が豊富なトップアスリートと交流する機会も設けられる予定で、日本からは2018年のピョンチャンオリンピックに出場しスピードスケート女子500メートルで金メダルを獲得した小平奈緒さんが「アスリートロールモデル」として参加することになっています。

“持続可能な大会運営”のモデルとなるか注目も
今大会は2018年のピョンチャンオリンピックで使用された会場の多くを使って開催されます。

オリンピックの開催をめぐっては2021年の東京大会でも浮かび上がった新設した競技施設の後利用が大きな課題となっていて、今大会は新たな施設の建設にかかるコストや時間を抑えることで今後の持続可能な大会運営のモデルとなるかどうか注目されています。

軍事衝突の続く国の選手も参加へ
今大会は軍事衝突の続く国からも複数の選手が参加します。

ウクライナからはフィギュアスケートやスキージャンプなど12の種目に合わせて44人の選手が参加する予定です。

一方でロシアとベラルーシから国を代表しない『中立な立場の個人資格の選手』として出場する選手はいませんでした。

また、イスラエルからはフィギュアスケートに選手1人が出場することになっています。

Follow us on social

Facebook Twitter Youtube

Related Posts