東京, 11月8日, /AJMEDIA/
半世紀にわたり人形浄瑠璃文楽を代表する人形遣いとして活躍した人間国宝の吉田簑助さんが7日大阪市内の病院で亡くなりました。91歳でした。
吉田簑助さんは1933年に大阪で生まれて6歳で文楽の世界に入り、1961年に三代 吉田簑助を襲名しました。
巧みな人形さばきで女性の微妙な心理を表現し「曽根崎心中」のお初をはじめ、幅広い役柄の女性を演じ分ける当代きっての人形遣いとして活躍しました。
つややかで可憐な演技に加え、憂いをおびた深みのある芸が高い評価を受けて1994年に人間国宝に認定されました。
1998年には脳出血で倒れましたが、懸命のリハビリを続けて翌年には復帰を果たし、2009年には文化功労者に選ばれました。
その後、2021年に「人形遣いとして持てる力のすべてを出し尽くした」として引退を表明し、文楽協会によりますと7日、大阪市内の病院で亡くなりました。
91歳でした。