“世界最大 新種のチョウの化石”兵庫の博物館に

東京, 5月23日, /AJMEDIA/

37年前に兵庫県内で見つかり、地元の博物館で保管されていたチョウの化石を研究チームが詳しく調べたところ、はねなどの特徴から新種と分かりました。チョウの化石のなかでは世界最大とされ、チョウの進化を探るうえで貴重な資料として注目されます。

これは慶應義塾横浜初等部の非常勤講師、相場博明さんなどの研究チームが日本古生物学会の国際誌で今月発表しました。

発表によりますと、兵庫県新温泉町にあるおよそ250万年前の地層から37年前に見つかり、地元の博物館「おもしろ昆虫化石館」で保管されていたチョウの化石について、研究チームが高性能の顕微鏡で調べたところ、はね全体に入った筋状の脈や胴体の特徴から新種であることが分かったということです。

この新種は現在の日本には生息しておらず、すでに絶滅した種とみられ、東南アジアの亜熱帯や熱帯地方にいまも生息する「オニミスジ」の仲間だということです。

また、はねを広げた大きさは推定8センチ余りと、これまでに見つかっているチョウの化石のなかでは世界最大だということです。

チョウは体が軽く水中に沈みにくいことなどから、植物や貝などに比べて化石として残りにくいということで、相場さんは「生物の進化を考えるときに化石はその証拠になるが、チョウの化石は珍しく世界でも限られている。これまでで世界最大となる今回の化石は貴重で学問的な価値が高い」と話していました。

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