東京, 9月9日, /AJMEDIA/
ロシアのプーチン大統領は、ニューデリーで9、10両日に開かれる20カ国・地域首脳会議(G20サミット)への出席を見送った。ロシアによるウクライナ侵攻に加え、国際刑事裁判所(ICC)がプーチン氏の逮捕状を出したことが影を落としており、自身の国際的孤立が際立つのを回避した格好。代わりに中朝との協力を強化する動きを見せている。
G20首脳がインド入り ロシアはトルコと同じホテル
2014年のウクライナ南部クリミア半島「併合」に伴い、主要8カ国(G8)を追放されたロシアは、米国一極主義に対抗する多極主義実現の場としてG20を重視してきた。しかし、昨年2月の侵攻開始後、ロシアに融和的なメンバーは中国などに限られる。プーチン氏は「G20軽視」と受け取られるのを覚悟で、昨年に続いて欠席を決めた。
中国の習近平国家主席も今年、初めてG20サミットを欠席することから「中ロで協調したのではないか」という見方も出た。タス通信によると、ペスコフ大統領報道官は5日、「それぞれの日程の都合だ」と否定。プーチン氏は10月に訪中を予定しており、その際に両首脳で会えばいいという計算が働いた可能性もある。
G20サミットと並行し、ロシアは10~13日に極東ウラジオストクで東方経済フォーラムを開催。プーチン氏は12日の全体会合への出席が発表されており、これに合わせて北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記が19年4月以来、約4年半ぶりに訪ロするのではないかとみられている。北朝鮮はウクライナ侵攻を支持しており、両首脳が会談すれば「反西側」での団結を誇示する場となりそうだ。