東京, 5月3日, /AJMEDIA/
煙突飛行の部屋に足を踏み入れ、緑色の煙に包まれてテレポートした先は、大規模かつ見事に再現された「ハリー・ポッター」の魔法省だった。筆者はエレベーター(のような何か)に乗っていた。その前には、絵画やポスターの中からさまざまなキャラクターが話しかけてくる廊下や部屋を練り歩いた。エレベーターに乗った後は、シミュレーションされた魔法の世界で飛んだり、落ちたり、自由に動き回ったりする感覚を味わった。いや、あれは本物だったのだろうか?あるいは、その両方だったのか。現れては消えるキャラクターや、細部にまでこだわりが行き届いたいくつもの広大な空間を見ていると、次々と疑問が浮かんだ。「これはスクリーンなのか?それともアニマトロニクス?その両方?自分は動いているのか、それとも1カ所に止まっているのか?」
筆者はこれまで、高解像度ディスプレイに表示されたイメージと現実を融合させるヘッドセットや、そこにはない物体や音を目の前に生み出すよう設計されたスマートグラスなどをはじめとする、数多くのバーチャル技術を体験してきている。テーマパークのメッカであるフロリダ州オーランドに建設されたUniversalの最新のテーマパーク「Universal Epic Universe」では、バーチャルと現実が極めて滑らかに融合していた。この訓練された私の目でさえ騙されてしまう場面があったほどだ。
このテーマパークは、高度な没入感を提供することに特化した冒険的な試みであり、奇妙さや没入感を高める方向に進む一方のエンターテインメント業界のハードルを、一気に引き上げようとしている。昨今のテーマパークは、まったくの別世界を堪能できる体験を提供する方向に向かっており、乗り物はより過激になり、あらゆる場所にスクリーンが置かれるようになっている。Disneyの「スター・ウォーズ:ギャラクシーズ・エッジ」や、Universalの「ハリー・ポッター」エリア、シュルレアリスムを極めたアトラクション施設である「Meow Wolf」などがその例だ。それに加えて、VRや複合現実がある。