東京, 9月15日 /AJMEDIA/
フィリピンの国家海事評議会は15日、中国と領有権を争う南シナ海の南沙(英語名・スプラトリー)諸島のサビナ礁に停泊していた巡視船を同礁から引き揚げさせたと発表した。中国海警局も同日、引き揚げを確認したと公表し、今後も「領土と海洋権益を断固として守る」と強調した。
比巡視船は4月から停泊していたが、同評議会は生活物資などが払底、天候も悪化したことから引き揚げを決めたとしている。8月31日に中国海警局の船舶と衝突した際に船体に損傷を受けたことも一因という。
巡視船が比西部のパラワン島に到着した後、乗っていた沿岸警備隊の隊員4人が脱水症状や胃痛などで病院に搬送された。
サビナ礁はフィリピンの排他的経済水域(EEZ)内に位置する。だが、中国が領有権を主張して威圧的行動を強めており、付近で両国公船の衝突が相次いでいる。