パナソニック、CO2排出量実質ゼロ工場続々–13に及ぶサーキュラーエコノミー型事業の中身とは

東京, 8月31日 /AJMEDIA/

 パナソニック ホールディングス(パナソニックHD)は8月30日、自社でのCO2排出量削減や社会におけるCO2削減貢献量の拡大を目指し取り組む事業活動についてまとめた「サステナビリティ データブック 2024」を公開した。公開に合わせ、合同取材に応じ、サステナビリティ経営や環境への取り組みについて話した。

 パナソニックHDでは、長期環境ビジョン「Panasonic GREEN IMPACT」(PGI)を掲げ、環境問題に取り組んでいる。2022年には環境行動計画「環境行動計画 GREEN IMPACT PLAN(GIP)2024」を策定し、自社バリューチェーンにおけるCO2削減量を1634万トンにすることや、CO2ゼロ工場を2020年度の7工場から37工場まで拡大することなどを発表していた。

 パナソニック オペレーショナルエクセレンス 品質・環境本部 環境経営推進部 部長の園田圭一郎氏は「CO2ゼロ工場では、省エネと再エネに積極的に取り組み、2023年度末まで累計44工場まで拡大した。これによりGIP2024の目標を前倒しで達成できている。2027年度には86工場、2030年度には全工場でCO2排出量実質ゼロを達成する計画を立てており、順調に進捗していると考えている。一方、自社バリューチェーンのCO2削減量についてはマイナス1901万トンと、基準年度となる2020年度から排出量が増えている。ここは課題であると認識している」と現状を話した。

 順調に拡大するCO2ゼロ工場は、日本国内の13工場を始め、中国、北東アジアで16工場、北米、中南米で8工場とグローバルで取り組む。「特に、中国、日本、北米、欧州で目標を達成している。グループ会社の1つであるパナソニック エナジーの中国工場では、純水素燃料電池システム、インド工場においては太陽光発電システムを導入。さらに日本の二色の浜工場では、屋上に2メガワットの太陽光発電を取り入れたほか、大幅な改修が必要だった変電所部分の工事を、内部での改修にとどめたことで、大幅な工期短縮を実現した。これにより『新エネ大賞』で経済産業大臣賞も受賞している」(園田氏)と成果を挙げる。

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