東京, 9月8日 /AJMEDIA/
11月の米大統領選候補のハリス副大統領(59)とトランプ前大統領(78)は10日、東部ペンシルベニア州フィラデルフィアで行われるテレビ討論会で、初の直接対決に臨む。投開票日まで2カ月を切る中、接戦の行方を左右する終盤戦の最重要イベントと注目されている。
主催するABCテレビによると、討論会は無観客で行われ、2回のCM休憩を挟む90分。相手候補への質問はできず、持ち時間以外はマイクが切られる。質問への回答時間は2分、補足説明は1分。応答要領のメモは持ち込めない。
「今のところ、とても良い」。ハリス氏は4日、記者団に準備状況を問われ答えた。5日からペンシルベニア州ピッツバーグに滞在し、討論会に備えた特訓に励んでいる。
検事出身のハリス氏は、複数の刑事裁判を抱えるトランプ氏を「被告」に見立て、攻めの姿勢を貫くとみられる。討論会ルールに関する事前の調整では、マイクを常にオンにするよう求めていた。トランプ氏の不規則発言や失言を視聴者に直視させようとしたとされる。
対するトランプ氏は冷静さを保ち、大統領にふさわしい人物像を印象付ける必要がある。有権者が重要争点に挙げる経済や不法移民増に関し、現政権の3年半の「失政」を追及する構えだ。
一方、自身が振るわなかった場合に備え「ABCは最も不公平な放送局だ」「(ハリス氏は)事前に質問を伝えられるだろう」と予防線も張る。
トランプ氏とバイデン大統領(81)の間で行われた6月の討論会では、バイデン氏が言葉に詰まるなどの失態を犯し、高齢不安が再燃して撤退に追い込まれた。ハリス、トランプ両氏は追加の討論会実施に合意しておらず、今回が最初で最後となる可能性がある。