ネットにくすぶる「撃墜説」 無用の不安、緊張懸念も―防衛省は否定・陸自ヘリ事故

東京, 4月16日, /AJMEDIA/

沖縄県の宮古島周辺で陸上自衛隊のヘリコプターが行方不明になった事故を巡っては、「撃墜されたのでは」との臆測がネット上でくすぶっている。ヘリが無線交信の2分後にレーダーから消失したことや、事故当日に中国軍艦が沖縄本島と宮古島間を通過したことなどが背景にある。防衛省は「関連性は確認されていない」と否定するが、根拠のない投稿が無用の不安を与えたり緊張を高めたりすることが懸念される。
 陸自ヘリが6日に消息を絶ったことが報じられると「砲撃された?」「中国に撃墜された」などのコメントがネット上に飛び交った。
 しかし、ヘリが行方不明になったのは6日午後3時56分。中国海軍の情報収集艦が沖縄本島と宮古島間を通過したのは同日未明だ。防衛省の青木健至報道官は記者会見で、「中国海軍艦艇の活動は、事故発生の時間とは大きく異なっている」と説明。「陸自ヘリ事故に関連するような中国軍の動向は確認していない」と述べ、撃墜説を否定した。
 情報収集艦は海上自衛隊や米軍艦船が発する「音」や電波情報などを収集するのが目的とみられる。防衛省幹部は「沖縄周辺を航行する中国軍艦は海自が24時間監視・追尾している。武器を使用するような行動は確認されていない」と話す。
 ネット上にはヘリの電子機器に影響を与える電磁波が照射されたのではとの臆測も流れる。誤作動させるような電磁波を照射すれば宮古島にある自衛隊施設などでもノイズ発生などの異常を検知しているはずだが、防衛省関係者によると、これまで確認されていない。
 自衛隊制服組トップの吉田圭秀統合幕僚長は13日の記者会見で、「事故発生時に特異な海上・航空における(中国軍の)動向は認知していない」と述べている。

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