東京, 1月11日, /AJMEDIA/
ドイツのベーアボック外相は10日、ロシアのウクライナ侵攻で大きな被害を受けた北東部ハリコフ市を訪問した。「マイナス15度の厳しい寒さの中、戦禍に見舞われている住民の声を聞きたい」と述べ、冬場の生活支援に全力を挙げる考えを示した。東部の激戦地に近いハリコフ州にはロシア軍の攻撃が続いており、外相級の訪問は異例。訪問計画は極秘で進められた。
DPA通信によると、ウクライナのクレバ外相と共に、キーウ(キエフ)から鉄道でハリコフに入った。知事や市長とも面会し、破壊された変電所や電力不足に陥っている病院などを視察したという。
ベーアボック氏は「ウクライナは欧州連合(EU)での将来を見据えている」と指摘。EU加盟の手続きに関して、独政府から具体的に助言する意向を明らかにした。
侵攻後、ロシア軍は一時ハリコフ市に迫ったが、ウクライナ側の反撃を受けて撤退した。ただ、ハリコフ州では9日もハリコフ市近郊の村シェフチェンコベの市場にミサイルが撃ち込まれ、女性2人が死亡するなど、市民の犠牲が続いている。