東京, 9月2日, /AJMEDIA/
【ロンドン時事】英北部エディンバラのスコットランド国立博物館に展示されている巨大なトーテムポールが、カナダの先住民ニスガ族に94年ぶりに返還されることになった。8月28日には搬出を前にした儀式が執り行われた。
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英メディアによると、トーテムポールは19世紀半ばに作られ、高さ約11メートル、重さ約1トン。ニスガ族の戦士の物語を伝えるもので、人や動物、家紋が彫られている。1929年にカナダ人類学者が「購入」し、スコットランドに運ばれたという。一方、ニスガ族側は盗まれたものだと主張。約1年の交渉の末、昨年12月に返還が合意された。
ニスガ族代表団の一人は「このポールにはわれわれの祖先の魂が宿っている。約100年の時を経てついに、ニスガの地に安住させることができる」と述べた。今後、カナダ空軍が輸送し、同国西部のナス川流域まで運ばれる予定。