東京, 8月12日 /AJMEDIA/
シャープ 社長兼CEOの沖津雅浩氏は8月9日、社内イントラネットを通じて、CEOメッセージを発信した。同日に、2025年3月期第1四半期決算(2024年4~6月)を発表。売上高は減収となったほか、営業赤字から脱却できず、経常利益および最終利益が減益という厳しい内容ではあったが、第1四半期業績は想定通りの進捗として、2024年度通期見通しは据え置いている。今回のCEOメッセージでは、「第1四半期決算は想定通り着地、引き続き業績改善に努めよう」と題して、第1四半期業績や中期経営方針の取り組み状況などについて触れた。
厳しい市況の中での社長就任
沖津社長が、CEOメッセージを発信するのは、社長兼CEOに就任した直後の7月1日以来、2回目となる。8月1日には、CEOメッセージとは別に、沖津社長の経歴などを紹介する記事をイントラネットに掲載しているという。
今回のCEOメッセージの冒頭で、沖津社長兼CEOは、社長就任からの1カ月間、取引先や金融機関などを訪問したこと、台湾を訪問し、鴻海精密工業 董事長の劉揚偉氏をはじめとした鴻海幹部とミーティングを行い、今後の協力関係などについて議論したことなどを報告。「各所では大変温かい激励の言葉を多数もらった。こうした期待に必ず応えなければならないという思いを改めて強くした」との姿勢を示した。
CEOメッセージでは、まずは、2025年3月期第1四半期(2024年4~6月)決算について触れ、ブランド事業が売上高、利益ともに前年同期比2桁伸長となり、好調に推移。デバイス事業は売上高が減少し、利益は赤字ではあるものの横ばいを確保。全社では、売上高は前年比微減となったが、営業利益は赤字幅が縮小。最終利益については、営業外の為替差損益が大きく変動したことなどから、前年同期を下回り、赤字となったと報告した。