東京, 9月23日 /AJMEDIA/
ゲーム会社などでつくるコンピュータエンターテインメント協会(CESA)の辻本春弘会長(カプコン社長)が、26日に開幕する世界有数のゲーム見本市「東京ゲームショウ2024」を前にインタビューに応じた。辻本氏は業界として優秀な人材を確保していくため、平均年収や市場規模などに関するデータの開示を強化すると表明。「成長している現状を可視化し、国内外で素晴らしさを再認識してもらいたい」と話した。
CESAが毎年発行している「ゲーム白書」を刷新し、給与や労働者の平均年齢など雇用面のデータを充実させる。海外販売比率についての統計も整備する方針で、近く公表する。
ゲームを含むコンテンツ産業の人材育成を巡っては、政府も6月に決定した「新しい資本主義」の改定実行計画で、賃金を含む労働環境の整備や海外展開の支援を打ち出している。
辻本氏は人材育成のため、「感受性の高い高校生ぐらいの年代から、ゲーム作りについて学べる環境を整えるべきだ」と訴え、教育機関と連携したい意向を示した。
人口減少の影響で国内市場が縮小するとの見方に対しては、「時間とともにゲーム経験者は増え、チャンスは広がる」と反論。「マリオ」のようなゲームで誕生したキャラクターを生かし、海外でファンを開拓していく必要性も指摘した。
CESAが主催するゲームショウは、29日まで幕張メッセ(千葉市)で開かれ、中国やサウジアラビアなど海外勢も参加する。辻本氏は「ゲームに可能性があるからこそ、海外から投資して参画してくれている」と期待を寄せた。