なでしこジャパン パリ五輪最終予選 北朝鮮戦 前日練習

東京, 02月28日 /AJMEDIA/

サッカー女子の日本代表「なでしこジャパン」は28日、パリオリンピックのアジア最終予選の第2戦で北朝鮮と対戦します。パリへの切符をかけた決戦に向けて27日は試合会場の国立競技場で公式練習に臨みました。池田太監督は「あすは決勝戦のような気持ちで勝つことだけを考えてプランニングしている」と話しました。

試合は、28日午後6時半過ぎから行われ、NHKでは総合テレビで中継するほか、NHKプラスで同時・見逃し配信を行います。
“決戦前夜” なでしこ前日練習
サッカー女子のパリオリンピックアジア最終予選はホームアンドアウェー方式で争われ、2試合の合計得点で上回ったチームが出場権を獲得します。

日本と北朝鮮は、今月24日にサウジアラビアのジッダで行われた第1戦で0対0で引き分けました。
勝負が決まる第2戦が28日に迫るなか、日本代表が試合会場の国立競技場で公式練習に臨みました。

今回の最終予選をめぐっては、当初、北朝鮮の首都、ピョンヤンで行われる予定だった第1戦についてアジアサッカー連盟が北朝鮮に対し、ほかの国との定期便が運航されていないことなどを理由に中立地での開催を提案し、試合3日前になってようやく会場が決まる異例の事態となりました。

公式練習は冒頭の15分のみが報道陣に公開され、日本の選手たちは26日に帰国したばかりでしたが、リラックスした表情でランニングをしたり短いダッシュを繰り返したりして体を温めていました。

《なでしこ 監督・選手談話》
池田太監督「決勝戦のような気持ちで勝つことだけ考えて」
公式練習に先だって記者会見した日本代表の池田太監督は「あすは決勝戦のような気持ちで勝つことだけを考えてプランニングしている。ホームでこういった試合を戦えることへチーム全員が気持ちを高ぶらせている」と話しました。

そのうえで選手たちのコンディションについては「1戦目に出場した選手を含めて全員が戦える状態にある。1戦目にやられた部分に対してしっかり修正して試合に臨めると思う」と話していました。

熊谷紗希 主将「あすの重要性は誰よりわかっている」
キャプテンの熊谷紗希選手は「正直、コンディションのこととか言っていられない。あす自分たちができることをすべて出してオリンピックを勝ち取る。それに尽きると思っている。全員でいい準備をして試合に臨みたい」と話しました。

そのうえで、オリンピック出場を逃した2016年のリオデジャネイロ大会の予選を経験していることを踏まえ「経験があるからこそ、あすの試合の重要性は、誰よりもわかっている。この試合が女子サッカーの未来にも関わってくると思うので次の世代につなげることがすべてなのかなと思っている。本当にこの最高の仲間たちと少しでも長く試合ができるようにあすの試合も勝って未来につなげたい」と意気込んでいました。

長野風花「五輪出場権 必ずつかみ取る」
中盤を担う長野風花選手は「今までたくさん遠征で厳しいコンディションやタイトなスケジュールを経験してきたので、私自身もチームも全然問題ない。第1戦よりもっともっとアグレッシブにプレーして相手のゴールに迫るシーンを作りたい」と意気込みました。

そのうえで「私自身、絶対にオリンピックに出たいし、ここで出場権を逃がすか勝ち取るかで、女子サッカーの未来も大きく変わってくると思う。その責任を私たちは背負っているし、必ずつかみ取って、もう1回女子サッカーを盛り上げたい」と話していました。

清水梨紗「結果がすごく大事になってくる」
清水梨紗選手は「コンディション的にタフにはなっているがこれも代表の宿命だと思うし難しい調整を強いられた経験はあるのでいい準備ができていると思う」と話しました。

その上で「1戦目はチームとしてあまりシュートを打てなかったので、その回数をいかに増やせるかが鍵になると思うし、自分は守備の選手だが、どっちにも関われるようにしたい。ただあすは内容も大事だが、やっぱり結果がすごく大事になってくると思うので、そこをブレずにチームとしても勝ちにつなげていきたい」と話していました。

北朝鮮代表 笑顔はなく真剣な表情で練習
北朝鮮代表は、サウジアラビアでの第1戦を終えた直後に移動し、25日に日本に入国しました。

公式練習は冒頭15分が公開され、選手たちはウォーミングアップの後、パス回しの練習などを行って芝の感触を確かめていました。和やかな雰囲気で練習を行った日本とは対照的に選手たちは取り組んでいました。

北朝鮮 リ・ユイル監督「最善を尽くしていい結果を」
練習に先立って記者会見した北朝鮮のリ・ユイル監督は日本について「ヨーロッパなど世界の舞台で活躍をしている選手たちがいる。例えば長谷川唯選手などは、能力が優れていると思う」と警戒していました。

そのうえで「あすの試合には3000人の同胞が来て応援してくれるそうなので、私も選手たちもホームで戦う気持ちで、応援に応えようと思う。最善を尽くしていい結果を出したい」と話していました。
応援席チケット“北朝鮮側は完売 日本側は売れ残り”
28日の試合で、ゴール裏のいわゆる応援席のチケットは、北朝鮮側が完売したのに対して、日本側に売れ残りがあり、日本サッカー協会は販売状況をホームページなどで定期的に更新する異例の対応で、なでしこジャパンへの応援を呼びかけています。

日本サッカー協会によりますと、ゴール裏の応援席のチケット売り上げ枚数は26日午後5時すぎの時点で北朝鮮側が3000枚が販売され完売となっている一方で、日本側はその半分以下の1496枚しか売れていませんでした。

その後もホームページやSNSで定期的に販売状況を公表し、27日午後5時の時点では日本側も2044枚まで売り上げを伸ばしたということです。スタジアム全体ではおよそ1万6000枚余りが売れているということです。

日本サッカー協会では、チケットが残っている場合は、試合中の午後7時半まで販売を続けるということで、27日に会見した日本代表の池田太監督は「多くのサポーターの方の声援で背中を押していただきたい。ぜひ国立競技場に足を運んでいただき一緒に戦ってほしい」と応援を呼びかけていました。

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