東京, 02月18 /AJMEDIA/
イスラエル軍は、イスラム組織ハマスの戦闘員が活動しているなどとして、ガザ地区南部ハンユニスにある病院での作戦を続け、戦闘員およそ70人を拘束したとしています。
ガザ地区の保健当局は、この作戦で病院の患者5人が死亡したとしていて、住民の犠牲も増え続けています。
※イスラエルやパレスチナに関する日本時間2月17日の動きを随時、更新してお伝えします
イスラエル国防相 ラファに地上作戦を検討
ガザ地区への攻撃を続けるイスラエル軍はイスラム組織ハマスを壊滅させるためとして、ガザの最も南にあり、住民の避難先として140万人以上が身を寄せるラファに地上作戦を検討しています。
これについてガラント国防相は16日、記者団に対して、「ラファでの今後の作戦についてわれわれは徹底的に計画を進めている」と述べ、地上作戦に向けて準備を進めていると強調しました。
ラファへの地上作戦をめぐっては、各国が重大な懸念を示しており、アメリカのバイデン大統領は16日、人質の解放のために「一時的な停戦が必要だ」と述べるとともに、「イスラエルが大規模な地上侵攻をしないことを望んでいる」と強調し、イスラエル側をけん制する姿勢を示しました。
NGO「国境なき医師団」も、「ガザの人たちにとって最後の避難場所であるラファへの攻撃は大惨事を引き起こす」と警告しました。
しかしイスラエル軍はラファへの空爆を続けていて地上作戦を強行する姿勢を崩しておらず、国際社会から批判や懸念が高まっています。
イスラエル軍 ナセル病院で約70人拘束
イスラエル軍は、南部ハンユニスにあり、多くの住民が避難しているナセル病院に15日に突入し、ハマスの戦闘員や人質の遺体を捜索するとして、16日も病院内での作戦を続けました。
イスラエルのガラント国防相は16日記者団に対し「およそ70人のテロリストを拘束した」と述べ、作戦の成果を強調しました。
イスラエル軍は、病院での患者の治療が続けられるよう必要な資材を提供していると主張していますが、ガザ地区の保健当局によりますと酸素の供給を受けられなかったなどとして、患者5人が死亡したということです。
ガザ地区の保健当局は16日、過去24時間に112人が死亡しこれまでの死者は2万8775人にのぼったとしていて、住民の犠牲は増え続けています。
男が銃乱射で2人死亡 ハマス「戦争に対する当然の反応だ」
イスラエル南部の町にある幹線道路沿いのバス停で16日、男が銃を乱射し、イスラエルメディアは2人が死亡し4人がけがをしたと伝えています。
一部のメディアは、犯人はパレスチナ人が多く住む東エルサレムの難民キャンプに住む男だと伝えていて、ハマスは「ガザ地区でイスラエル軍が行っている戦争に対する当然の反応だ」とする声明を出しました。
これに対し、イスラエルのネタニヤフ首相は16日の声明で、イスラエル人に対するテロ事件だと非難したうえで「すべての国民の安全を取り戻すまで戦い続ける」と述べ、ガザ地区での軍事作戦を強硬に進める姿勢を改めて示しました。