東京, 11月18日, /AJMEDIA/
ソニーが「PlayStation 5(PS5)」の体験をテレビの外にも広げようと奮闘している。11月15日発売の「PlayStation Portal」(200ドル、日本では2万9980円)は、有線タイプのヘッドセット「PlayStation VR 2」ほど革新的ではないが、より財布に優しい選択肢となっている。PlayStation Portalがあれば、PS5がない部屋でもPS5からゲームをストリーミングしてプレイできる。
この数日間、PlayStation Portalを実際にプレイする機会を得た。まだ限られた時間しか試せていないため、暫定的な評価となるが、少なくとも操作性は素晴らしいと言える。ただし、ストリーミングの品質にはばらつきがあった。また、これが奇妙なデバイスであることも間違いない。「PlayStation Vita」などの携帯ゲーム機をいくつも生み出してきたソニーのゲーム部門が今回送り出した新作は、スタンドアロンの携帯ゲーム機のように見えて、そうではない。PlayStation Portalは単体では機能せず、すでにユーザーが所有しているPS5からゲームをストリーミングするリモートプレイ専用端末だ。PS5のコントローラーの真ん中に、ディスプレイが生えてきたとイメージしてもらえばいい。
初めて箱から出した時は、おかしな形だと感じた。こぎれいなデザインなのに、どこか間が抜けている。ゲームコントローラーを半分に割ったようなグリップの間に、タブレット風の平らなディスプレイが挟み込まれ、グリップ部分にはソニーらしい曲線があしらわれている。USB-C充電ポートは本体の下部に、まるで隠されているかのようにひっそりとたたずむ。特段、持ち運びがしやすいようには見えない。いびつな形をしており、持ち運び用のケースも同梱されていない。ディスプレイから突き出たグリップは、「バットマン」に登場するコウモリ型のブーメランのようだ。そもそも、このデバイスは自宅内で使うことを想定している。