東京, 9月11日, /AJMEDIA/
患者の数が非常に少ないなどの理由で薬の開発が難しい病気を、「核酸医薬」と呼ばれる新たな技術を使って治療する研究を東京医科歯科大学などのグループが始めました。治療の効果が見込める患者の選定方法を検討した上で、アメリカの医療機関と連携して実際に治療を目指すということです。
この研究は東京医科歯科大学にある核酸医薬専門の研究センターと、AMED=日本医療研究開発機構などのグループが始めました。
「核酸医薬」は、遺伝子の元となる「核酸」という物質を使って病気の原因となる遺伝子やたんぱく質を調節し治療する技術で、患者一人一人に最適な薬を作ることができると期待されています。
グループでは、国内に患者が数人しかいないため薬の開発が難しいような病気や、進行が早く治療薬の実用化が間に合わないような病気を対象に、治療に必要な核酸医薬を調べるということです。
効果が見込める患者がいた場合には、連携するアメリカの医療機関で核酸医薬の投与を始め、国内でも投与を継続できる体制の構築を目指す方針です。
グループは、早ければ今年度中にも1人目の患者を選定するということです。