東京, 9月26日, /AJMEDIA/
石川県・能登半島北部の記録的な大雨では、土砂崩れや河川の氾濫が相次ぎ、多くの死傷者が出た。専門家は「元日の地震の影響でより被害が広がった」と分析。能登半島の河川の特徴など複合的な要因が重なった可能性を指摘した。
東京理科大マルチハザード都市防災研究拠点長の二瓶泰雄教授は「一般論として、地震が起きると地盤が緩み、土砂災害のリスクが高まる」と説明。「河川の護岸や堤防が被災して仮復旧のままであれば、浸水の被害を受けやすくなっていた恐れもある」と話す。
今回の大雨で、能登半島で氾濫した河川は23に上る。二瓶教授は同地域の河川について「上流から下流までの距離の短い中小河川が多い」との特徴を挙げ、「上流で土砂崩れが起きると土砂と流木がそのまま海に向かい、河口付近の家屋を巻き込む。土砂崩れは小さい河川であるほど影響が大きい」と述べた。
その上で、「大雨単独でも大きな被害になったと思うが、元日の地震がより被害を拡大させたのでは」と指摘。「今後も小雨で河川の水位が上がる可能性がある。10月ごろまでの秋雨前線や台風に伴う雨に注意してほしい」と呼び掛けた。